2021-09-07
思い出の携帯
先日母親がついにガラケーからスマホデビューした。
本人が早く使いたくてと切り替えたものではなく、多少調子が悪くなってきたのと、「携帯サービス終了」の案内が来たからだ。
電話とカメラ(これまではあまり使ってなかったが、これから覚えて孫の写真をたくさん撮りたいとの思い)が使えればと、特段新たに購入する機種やプランに要望はないと思っていた中で、それでもと思って確認するもやはり予想通り。
じゃあこれでいいかなと定番のらくらくホンをとお店の方に伝えると、
「この今の携帯は持って帰りたい」と母が主張した。
OKの返事をもらい、その後の手続きを進める職員の方の横で、持ち帰りたい理由を聞くと
「留守番電話にお父さんの声が入っているから・・」と。
今年3回忌が終わり、少し落ち着いた生活を取り戻した母を見て安心していたが、この携帯の中に詰まっている父との思い出が非常に大きなものであることを改めて痛感した出来事だった。
暗いトンネルの先が、まだ中々見えないこの世の中で、新たなことを見つけ柔軟に対応していかねばならないのはわかっているが、これまでの大事な思い出もいつまでも大事にしていきたい。
(雀)