ITの力で地域を照らす
座右の銘は『一隅を照らす』。自分が今いる場所や立場でベストを尽くすことが、結果的に全体をよくすることにつながるという意味だ。
NPO法人祭プラス理事長の桑谷さんは、島根県よろず支援拠点Web、IT分野のアドバイザーを務めるとともに、自身でもインターネット広告専門の会社を設立するなど、ITの専門性を活かして幅広く活動している。
NPO法人祭プラスはプライベートで祭の運営に関わった経験から、祭の持つエネルギーに魅せられて立ち上げた。打ち合わせのために集まってお酒を飲んだり、赤ちゃんからお年寄りまで年齢を問わず交流したり、祭を楽しく盛り上げていくためにたくさんの人がたくさんの時間を共有する。祭をきっかけに仲良くなった住民が活性化策や地域特有の社会問題に向き合うようになると、みんなで思いついたアイデアに大いに盛り上がったり、時にはより良くするために激しく言い合いになったりすることも。祭には地域をひとつにする力がある。一方で、特色のある祭や歴史のある祭は全国にたくさんあるが、まだまだ知られていない祭も多く存在する。
そこで、NPO法人祭プラスでは全国120カ所以上の祭やイベントをポータルサイトに掲載し、全国に発信している。年代・性別・地域を超えた交流が生まれ、地域の活性化が期待される祭。その魅力を多くの人に伝えるため、ITの力で地域にスポットライトを当てている。
最近では祭だけでなく地域で地道に頑張るNPOにも桑谷さんの目は向けられている。「それぞれの団体さんの活動はいろいろと特色があり、どれも大切な活動。その情報を知りたい人が必ずいる」と桑谷さん。「情報発信の大切さを理解しながらもインターネットが苦手でできていないケースもある。だからこそ、祭プラスを通して、そのような団体にスポットライトを当てるお手伝いがしたい」。NPO向けのホームページ作成やSNS活用のアドバイスなど情報発信のきっかけをつくるお手伝いも始めている。自身もNPO法人を運営しているからこそできる支援がある。
それぞれの団体がそれぞれの分野でベストを尽くし、社会全体を明るく照らしていくために。桑谷さんは、これからもITという得意分野で地域を照らしていく。
(J)